研究内容の紹介

地震動予測,微動観測,重力観測,温泉観測
自然電位観測,地球電磁気観測,GIS

地震動予測

震源断層破壊をモデル化することで地震波の生成が,地殻・地盤構造をモデル化することでその地震波の伝播を シミュレーションすることができます.その結果,予測震度の分布やある地点における予測地震動(波形) を得ることができ,地震防災,耐震設計に用いる基礎資料となります.


微動探査

最近の被害地震である,1995年兵庫県南部地震、2000年鳥取県西部地震、2001年芸予地震などでは, 地域によって被害状況に差異が見られました.過去の被害地震でも同様な報告がなされています. 被害に地域差が見られた原因の一つとして,地盤構造が地域ごとに違っていたことが考えられます. そのため,地震防災上地盤構造の調査研究は大変重要な研究となります.微動探査法は地震防災に必要な地盤構造を調査する方法の一つです. 地面には常時微動(やや長周期微動)と呼ばれる,振幅が数ミクロンの微細な振動が存在します. この常時微動を測定・解析することにより,地盤構造を推定することができます.探査の方法には, 多点同時観測(アレイ観測)及び3成分単点観測があります.アレイ観測ではS波速度構造、3成分単点観測からは地盤の卓越周期が推定できます. 図に観測風景を示します.


重力探査

微動探査法と同様、重力探査法は地盤構造を調査する方法の一つです. 重力探査法では、地球内部の密度不均衡によって生じる微細な重力異常を地上で検知して,地盤構造を調査します.図は2019年9月に行われた重力観測の観測風景です.


温泉観測

鳥取県・島根県・岡山県は温泉が多く,その所在も地震活動と関連していると考えられます. 特に鳥取県では1943年鳥取地震(M7.2)及び、2000年鳥取県西部地震(M7.3)2016年鳥取県中部の地震(M6.6)が発生し, 温泉と地震活動の関連を調査研究するには最適な地域です.比較的大規模な大地震の前後に温泉水の温度, 湧出量が変化することは既往の研究で報告されています.山陰地方(鳥取県西部地震周辺及び鳥取県東部・岡山県北部地域) の観測ネットワークの整備することにより,地震前後の温泉水の変化現象を研究することで,地震の短期予知研究を目指すものです.右図は鳥取県の湯谷温泉における水温及び湧出量の変化です.2016年鳥取県中部の地震の直後に変化が見られます.

GIS

GISとは地理情報システム(Geographic Information System)のことで, 空間的に参照されたデータ(空間データ)を蓄積,表示,分析するコンピュータシステムです. データが空間的参照を持つことにより,データを地域の中に位置付け, より現実に近い状態での分析が可能になります.空間データとは, '地球上の位置と明示的に関連付けられたデータ'というような定義がされており データの対象となるものは,①対象,②対象の位置,③対象についての属性, という3要素から成り立っています.データベースは,ポイント,ライン,ポリゴンといった 地理図形位置情報を格納するデータベースと,地理図形についての属性情報を格納するデータベース の2種類から成っています.それらは,地理図形からの属性の検索, 属性からの地理図形を検索することができます. 図はGISを用いて,1942年鳥取地震の学校の被害分布を示した図です. 地盤の卓越周期は地盤構造から計算された値です.